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3月3日は「国際 耳の日(World Hearing Day)」。世界で聴覚障がいについての理解を深め、聴覚ケアの重要性を考える日です。英国に拠点を置くNEC Software Solutions( NECSWS)では20年以上、生まれて間もない赤ちゃんの明るい未来のために取り組んできました。英国の国民保険サービス(National Health Service, NHS)が手掛ける新生児の聴力障がいスクリーニング検査を、データマネジメントシステムによって支えています。決して間違いが起こらず、医師が適切に診断できるように。この「当たり前」を当たり前に支援し続けてきたことが、長年にわたる高い信頼につながっています。
効率的かつ正確なデータ管理に貢献
英国では赤ちゃんの1000人に1~2人の割合で片耳または両耳に聴覚障がいを持つとされ、これは日本でも同様です。家族に同じ病歴がないことが一般的であり、また当然ながら赤ちゃんは聴覚の異常を自分で伝えられません。以前は3歳ごろになってようやく家族が気づき、対応が遅れていました。このことは発話能力や言語能力の発達の遅れにつながります。
生まれてすぐに問題を特定できれば、話すことや言葉を操ることのトレーニングを早期に始められます。そこでNHSは2002年、新生児の聴覚障がい早期診断プログラムを作り出しました。そのパートナーとして選ばれたのがNECSWSです。様々な公共部門におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進してきた実績を評価し、早期診断プログラムのためのパフォーマンス管理システムを任せたのです。
自動音波放出(AOAE)検査と呼ばれる聴覚検査にかかる時間はほんの数分。柔らかい小さなイヤホンを赤ちゃんの耳に装着し、優しいクリック音を再生します。医師は赤ちゃんの音への反応から聴力のレベルを評価します。
検査機器から得たデータは医師の手を介さずにNECSWSが手掛けるシステムに直接保存されます。医師はミスを防止しつつ、全国のデータベースにも簡単にアクセスできることから迅速な診断に取り組めます。このシステムを通じ、聴覚障がいの専門家に対して評価を依頼することも可能。データを匿名化したうえで別の専門家に提示し、もともとの結果と異なる評価となった場合、システムは2人の専門医をつなげて、症例についてディスカッションすることもできます。セカンドオピニオンを得やすくすることで、赤ちゃんとその家族の負担を抑えます。

NECSWSは信頼性も担保します。システムは複数のサーバー、ネットワーク・リンク、ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)を経由。高いレベルのストレージ、ストレージ保護、スピード、パフォーマンスを確実に提供します。
NECSWSのシステムは効率的かつ正確なデータ管理で医師たちをサポートし続け、英国だけでなくアイルランドの保健サービス行政局(Health Service Executive=HSE)も採用。これまでに1000万人以上もの赤ちゃんの聴覚障がいを早期に発見しました。また国中の産科施設にオンサイトのサービスも提供しています。
社会に必要とされ続けるために
この社会的に重要な取り組みにおいて、NECSWSの役割は数ある歯車のうちの1つですが、極めて重要なピースです。20年以上、NHSから必要とされ続けていることがその証です。
NECグループはPurpose(存在意義)に「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指す」と掲げています。NECSWSは英国で政府官公庁や警察、消防、医療などミッションクリティカルな領域で様々なシステムを手掛けてきており、このPurposeの実現に真正面から取り組む存在です。NECSWSのCEO、ティナ・ホワイトリーは「私たちが多くの重要な分野に対して提供しているソリューションやサービスは、確実にポジティブな成果をもたらしています」と話します。
NECSWSは、もちろんAIや顔認証といった先端技術も操り、様々なかたちで社会価値の創造に貢献しています。その一方でニュースの見出しを飾ることはなくとも、地域社会を支える仕事にも日々取り組んでいます。デジタルテクノロジーを駆使し、多くの人に役立ち、社会にとって無くてはならない存在である。NECSWSの企業姿勢はこれからも変わることはありません。